目は覚めているのに、体が重く、
布団から出られない。

頭では「仕事に行かないと」
と分かっていても、心と体が動かない。

その状態が繰り返されると、
「もう辞めるしかないのでは」
と思うのは自然な流れです。

この現象を単なる怠けや
気力の問題と捉えてしまうと、
根本の解決は遠のきます。

むしろこれは、
「今の働き方に、
身体がNOを出している」
という明確なメッセージです。

人間は、未来に希望があるとき、
自然と体が動きます。

たとえ忙しくても、
「今日はこれをやりたい」
「この人に会いたい」
と思える日には、

起きるのが苦になりません。

逆に、
義務と不安と無力感に満ちた1日が
待っていると感じると、
体は本能的に“止まる”ことを選びます。

つまり、
朝動けないのは“怠惰”ではなく、
“今の働き方への無意識の抵抗”です。

今の仕事が、価値を感じられず、
裁量もなく、変化もなく、
未来に繋がっていないとすれば、

体がそれに反応するのは
ごく自然なことです。

この状態において
最も危険なのは、
「無理をして出勤を続けること」です。

短期的には社会的義務を
果たしているように見えても、
長期的にはエネルギーの摩耗が加速し、
心身に大きな負担をかけることになります。

本当に必要なのは、
“今の仕事を前提としない思考”
を一度持つことです。

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「もしこの仕事を辞めたら、
どんな選択肢があるか」

「自分が心から動ける仕事は何か」

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その問いを自分に許すだけでも、
視界は一気に広がります。

もちろん、辞めることが
最善とは限りません。

・業務内容を調整できるか
・部署異動の希望を出せるか
・副業や学び直しによって未来をつくれるか

可能性を一つずつ検討していくことが、
現実的な再設計に繋がります。

朝動けないのは、
人生に変化が必要なサインです。

そして、
辞めたいと感じたときこそ、
自分の生き方を深く見直す好機です。

すべてを変える必要はありません。

まずは1日の構造、働き方、関わる人、
未来の描き方。

その一部を変えるだけでも、
朝の体は少しずつ軽くなっていきます。